OS Xでできなかったこと。その夢のすき間。そして,進化の先を指し示すもの。
3Dは,「バトルゾーン」の頃と比べてとどめなく洗練され,ゲームでは独占的領域を築いている。だが,他のユーザーインターフェイスでは,拒否されている。ウインドウズもマックOSも,初期のGUIの遺産に縛られている。もっとも,3Dインターフェイス実現の可能性はあり,2Dに縛らせた世界からわれわれを開放してくれるはずだ。
もし,マックOS Xの発売がもう少し先だったら,いや,マシンスペックの進歩がもうちょっと早ければ,全面3D OSはあり得たか? マックOS Xの2Dを受け持つクオーツは素晴らしく奥行きを感じさせる描画処理を行っているが(pic),3D担当となる オープンGLは,3Dを必要とするアプリケーションのサポートが主で,OS自体ではほぼみられない。こいつが主役となってすべてを描画し,クオーツは必要な時にだけ出てくる,そんなOSをちょっとだけ夢みたりする。
マックOSは1984年の登場の時,公に初めて,コンピューターの画面に2次元を持ち込んだ。それまでは次元のないコマンドラインの世界だったところに,だ。そして,次元は進化し,近い将来3Dを手に入れる。OS Xではかなわなかったが,XVあたりでの大改革でも夢みよう(^^;)。そのとき,私たちはキーボードとマウスというなんとも不自由な指先を捨てて,360度自由に動かせる手を使えるようになるし,情報の置き場所はX x Yの限られた範囲からX x Y x Zの無限の範囲へと広がる。横と上にしか行けなかった足を,前へ,もっと先へと向けられる。完全なメタファライズのための一歩,そのために,マシンも,OSも,進化を続ける。
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